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Column — 続けるコツ

カロリー記録が続かないのはなぜ?
食べすぎた日にやめないための考え方

食事の記録は、続けることに意味があります。それなのに続かないのはなぜか。やめてしまうきっかけと、「どうにでもなれ」にならないための考え方を、研究とあわせて紹介します。

公開 2026.10.07更新 2026.10.07読了 約6分文: Shogo Yoshida(カロログ開発者)

この記事のポイント

  • 食事を記録し続けることと体重の減少には、研究で一貫した関連が見られています。
  • 記録をやめる大きなきっかけは「食べすぎた日」です。一度崩れたと感じると、そのあと歯止めがきかなくなる心の動きが知られています。
  • 食べすぎた日こそ記録する、完璧より1件、1日ではなく1週間で見る — この考え方が、続けるための支えになります。

01記録を続けること自体に、意味がある

食事や体重を自分で記録すること(セルフモニタリング)は、減量の方法として古くから研究されています。1993〜2009年に発表された22件の研究をまとめた系統的レビューでは、記録と体重の減少のあいだに、一貫して関連が見られたと報告されています。一方で、研究の方法に限界があるため、根拠の強さは「まだ弱い」とも指摘されています[1]。

このレビューで記録の「続き具合」として使われていたのは、日誌をつけた回数やログインの頻度でした。つまり、何を食べたかを正確に書けたかどうか以上に、記録を続けられたかどうかが注目されています。

02記録が続かなくなる3つのきっかけ

入力が面倒になる

毎食ぶんの食品名と量を打ち込むのは、思った以上に手間がかかります。忙しい日が数日続くと、そのまま開かなくなってしまいます。

食べすぎた日に、開きたくなくなる

目標を大きく超えた日は、赤い数字や警告を見たくありません。そして1日記録しないと、次の日も開きにくくなります。

「全部正確に」と思いすぎる

調味料まで量ろうとしたり、外食のグラム数で悩んだりしているうちに、記録そのものが負担になります。

03「どうにでもなれ」はなぜ起きるのか

食事を制限している人が「今日はもう失敗した」と感じたとき、そのあと逆に食べる量が増えてしまう現象が知られています。英語では「what-the-hell effect(どうにでもなれ効果)」と呼ばれることもあります。

1975年の古典的な実験では、参加者にミルクシェイクを0〜2杯飲んでもらったあと、アイスクリームの「味見」をしてもらいました。ふだん食事を制限していない人は、ミルクシェイクを多く飲むほどアイスクリームを食べる量が減りました。ところが、ふだん食事を制限している人は、ミルクシェイクを多く飲んだあとのほうが、かえってアイスクリームを多く食べたのです[2]。

「どうせもう超えたから」という気持ちは、意志の弱さではなく、多くの人に起きる心の動きです。だからこそ、超えた日にどう向き合うかを、あらかじめ決めておくことが大切です。

04続けるための5つの考え方

1. 食べすぎた日こそ、記録する

記録は、自分を評価する通知表ではなく、あとで振り返るための材料です。食べすぎた日を記録から外すと、平均の摂取が少なく見えて、実際の消費カロリーの逆算もずれてしまいます。超えた日の記録は、むしろ価値のある記録です。

2. 完璧より「1件」

品名とだいたいのカロリーだけでも構いません。量が分からないときは「ふつう盛り」くらいの見当で入れておき、あとで直せば十分です。

3. 1日ではなく、1週間で見る

体重も食事も、1日単位では大きく上下します。週末に体重が増えて平日に戻るのは、多くの人に見られる自然なリズムです[3]。1日の結果ではなく、1週間の流れで判断しましょう(トレンド体重の見方)。

4. 入力の手間を、とことん減らす

写真で記録する、よく食べるものを登録しておく、バーコードを読み取る、前に記録したものを候補から選ぶ。手間が減るほど、忙しい日にも記録が途切れにくくなります。

5. 空いた日があっても、戻ればいい

連続記録の日数が途切れると、やり直す気がなくなることがあります。大事なのは途切れないことではなく、また戻ってくることです。

カロログでは
キャラクターの「カロちゃん」は、食べた量ではなく「記録したこと」に反応します。目標を超えた日には「超えた日も記録できるのが、続く人だよ」、しばらくぶりに開いた日には「おかえり!空いた日は気にしなくていいよ」。評価ではなく承認で、続けることを応援します。

05出典

  1. Burke LE, Wang J, Sevick MA. Self-monitoring in weight loss: a systematic review of the literature. J Am Diet Assoc. 2011;111(1):92-102. PubMed
  2. Herman CP, Mack D. Restrained and unrestrained eating. J Pers. 1975;43(4):647-660. PubMed
  3. Orsama AL, Mattila E, Ermes M, van Gils M, Wansink B, Korhonen I. Weight rhythms: weight increases during weekends and decreases during weekdays. Obes Facts. 2014;7(1):36-47. PubMed
Shogo Yoshida(カロログ開発者)カロリー記録アプリ「カロログ」を個人で開発しています。アプリの計算方法は、この記事で紹介した考え方にもとづいています。

この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、医師・管理栄養士による診断や指導に代わるものではありません。持病のある方、妊娠中の方、食事の制限を受けている方は、医療機関にご相談ください。