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Column — 消費カロリー

本当の消費カロリーは「記録」から分かる
体重の変化から逆算する方法

年齢や体重から出す消費カロリーは、同じ体格の人の平均です。食べた量と体重の変化を記録すれば、あなた自身の体が1日に使っているカロリーを逆算できます。考え方と計算例、精度を上げるコツをまとめました。

公開 2026.10.07更新 2026.10.07読了 約6分文: Shogo Yoshida(カロログ開発者)

この記事のポイント

  • 年齢・身長・体重から出す消費カロリーは「同じ体格の人の平均」です。実際の消費には個人差があります。
  • 食べた量と体重の変化を記録すると、消費 = 平均摂取 − 体重の変化 × 7,200kcalで、あなた自身の消費カロリーを逆算できます。
  • 精度を上げるコツは、体重を「最初と最後の差」ではなく全体の傾きで見ること、付け忘れの日を除くこと、2〜4週間分を使うことです。

01計算式の値は「平均」にすぎない

1日の消費カロリーは、ふつう基礎代謝の推定式(Mifflin-St Jeor式など)に活動量の係数を掛けて求めます。Mifflin-St Jeor式は、健康な男女498人の測定をもとに作られた式で、体重・身長・年齢から安静時の消費をよく予測できるとされています[1]。

ただし、これは同じ性別・年齢・体格の人の平均を出す式です。筋肉の量や日常の動き方は人によって違うので、実際の消費が計算より数百kcal多い人も、少ない人もいます。「計算どおりの目標を守っているのに、体重が減らない」ということが起きるのはこのためです。

計算式で出した値(トップページの「あなたのプラン」でも試せます)は、出発点として使い、実際の記録で確かめていくのがおすすめです。

02記録から逆算する考え方

体のエネルギーの出入りは、次の関係で表せます。

エネルギーの収支食べた量 − 消費した量 = 体にたまった(減った)分

これを並べ替えると消費 = 平均の摂取カロリー − 体重の変化(kg/日)× 7,200kcal

つまり、一定期間の平均の摂取カロリーと体重の変化が分かれば、その期間に実際に使っていたカロリーが分かります。7,200kcalは、体脂肪1kgあたりのエネルギーの目安です(脂肪1g ≒ 9kcal、体脂肪の組織のうち脂肪は約8割)。

計算してみる

2週間の記録で、1日の平均摂取が1,600kcal、体重が週0.4kgのペースで減っていたとします。

項目値
平均の摂取カロリー1,600 kcal/日
体重の変化−0.4 kg/週 = −0.0571 kg/日
体重の変化をカロリーに換算−0.0571 × 7,200 ≒ −411 kcal/日
実際の消費カロリー1,600 − (−411) ≒ 2,011 kcal/日

この人は、毎日およそ411kcal足りない状態で過ごしていたことになります。消費が約2,011kcalと分かれば、たとえばペースを週0.5kgにしたいときは、1日の目標を約1,500kcalにすればよい、と判断できます。

03精度を上げる3つのコツ

1. 体重は「最初と最後の差」ではなく、全体の傾きで見る

体重は水分などで1日に1kg前後動きます(体重が毎日1kg変わる理由)。最初の日と最後の日の2点だけで差を取ると、最後の日がたまたま重かっただけで、消費が数百kcalずれてしまいます。期間中のすべての体重に直線を引き、その傾きを使うと、日々のぶれの影響が小さくなります。

2. 付け忘れのある日は除く

1食しか記録していない日を平均に入れると、摂取が実際より少なく見え、「消費がとても少ない人」という誤った答えになります。明らかに記録が足りない日は、平均から外しましょう。

3. 2〜4週間分を使い、こまめに見直す

期間が短いと、水分の増減の影響が大きく出ます。特に減量を始めたばかりの1〜2週間は、グリコーゲンと一緒にたくわえられていた水分が先に抜けるため、体重が大きく減り、消費が多めに出やすくなります。数週間分を使うと安定します。

04消費カロリーは、減量とともに変わる

「体脂肪1kg ≒ 7,200kcal」は便利な目安ですが、いつも同じではありません。必要なエネルギーの不足量は、もともとの体脂肪の量や、減量の途中で脂肪と筋肉がどれだけ減るかによって変わることが、研究で示されています[2]。

また体重が減ると、体を動かすのに必要なエネルギーも少しずつ減ります。最初に決めた目標カロリーのままだと、だんだんペースが落ちていくのはこのためです。数週間ごとに逆算し直して、目標を合わせ直すのが、停滞を防ぐいちばん確実な方法です。

カロログでは
記録した食事と体重から、この記事と同じ考え方で実際の消費カロリーを逆算します(体重は期間全体の傾き、付け忘れの日は除外)。食事と体重を3日分記録すれば計算でき、記録が少ないうちは計算式の値に寄せ、記録が貯まるほど実測の値に近づけていきます。計算式の目安(暫定)は無料、記録から計算した値と毎週の目標の見直しは CalLog Pro の機能です。

05出典

  1. Mifflin MD, St Jeor ST, Hill LA, Scott BJ, Daugherty SA, Koh YO. A new predictive equation for resting energy expenditure in healthy individuals. Am J Clin Nutr. 1990;51(2):241-247.
  2. Hall KD. What is the required energy deficit per unit weight loss? Int J Obes. 2008;32(3):573-576. PubMed
Shogo Yoshida(カロログ開発者)カロリー記録アプリ「カロログ」を個人で開発しています。アプリの計算方法は、この記事で紹介した考え方にもとづいています。

この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、医師・管理栄養士による診断や指導に代わるものではありません。持病のある方、妊娠中の方、食事の制限を受けている方は、医療機関にご相談ください。